「像(Image) 」よくわからないやつらPart 1
今回とりあつかうのは像(image)です。最初に出てくるのは、線形代数で線形写像について習うときだと思います。
像とは?
まずは定義の紹介です。
定義(像) 写像にたいしての部分集合をの像と呼びで表す。
よく見るイメージ図です。
この図、写像を扱うときよく出てくる図です。でもこれ、正直わかりにくい...。
まず、は集合から集合への写像、つまり対応づけを定めています。このときの元に対してはすべて何かしらのの元が対応付けられています。
いいかえると、すべてのに対してがあります。(当たり前じゃん、て思う方は大丈夫です。)これは写像の定義ですね。
ですが、に対して、対応づけられているようなが必ず存在するとは限りません。つまり、をみたすが存在しないようなが上の図のの外側の白い部分に入っているわけです。
....
え、わかりにくい?
例
それでは、例を取って紹介します。集合VとしてA,B,C,D,Eという5人の人間を集めたものを考えます。
この5人につぎの食べ物集合Wから好きな食べ物を一つ選んでもらいます。
こういう状況です。
この対応を写像と名付けましょう。人(A,B,C,D,E)から好きな食べ物を対応させる写像です。すると、このとき誰にも選ばれていない食べ物があります。これが最初の図で示すところの「白」の部分にあたります。
そして、選ばれた食べ物{エビフライ、寿司、ピザ}がfの像にあたります。つまり
となります。
はい、
小学生並みの例でしたが、これで、イメージ(像)の定義の意味は分かっていただけたのではないでしょうか。最初はとっつきにくい概念ですが、意外にわかってくるものです。
次の記事では、もう少し数学的な例も紹介していきたいと思います。それでは。